☆★☆彡
最新のコメント
カテゴリ
以前の記事
2024年 03月
2024年 02月 2023年 07月 2023年 02月 2023年 01月 2022年 03月 2022年 02月 2021年 07月 2021年 04月 2021年 03月 2021年 02月 2020年 11月 2020年 10月 2020年 08月 2020年 07月 2020年 04月 2020年 03月 2020年 02月 2019年 12月 2019年 11月 2019年 10月 2019年 08月 2019年 07月 2019年 06月 2019年 05月 2019年 04月 2019年 03月 2019年 02月 2016年 11月 2016年 08月 2008年 12月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2007年 12月 2007年 04月 2006年 07月 2006年 05月 2006年 02月 2005年 06月 2005年 05月 2005年 04月 2005年 03月 2005年 02月 2005年 01月 2004年 12月 2004年 11月 2004年 10月 2004年 09月 2004年 08月 2004年 07月 2004年 05月 2004年 04月 2004年 03月 2004年 02月 その他のジャンル
|
2005年 01月 27日
骨髄バンク
うちのだんなは、献血が趣味である。 昨年末で290回を越えた。 骨髄バンクができた十数年前、 献血センターで案内を見た彼は、早速ドナー登録したいと言い出した。 骨髄移植の際のリスクや、入院するための休暇がとれるかどうか それだけ確認して、私は同意した。 彼の登録番号は2桁。かなり早い時期での登録だった。 だが、登録してからずっと、骨髄バンクからの連絡はなかった。 4年前、初めて「型が合いました」との連絡を受けた。 「検査を受けるの?」 「受けるよ。そのために登録したんだもの」 骨髄移植をするためには、いくつかの検査を受けて 家族の同意もふくめ、最終同意をしなければならない。 私は登録の時点で覚悟を決めているものの 問題は、彼の両親だった。 骨髄移植のリスクを説明すると、表情が曇る。 「小さな子どももいるんだしね」 「人助けの良いことだとは思うけど」 「できれば、やめてもらいたいけどねぇ」 「まあ、、sofiaさんが良いっていうのなら」 息子の意思は大事にしたいのだが、家庭がある。 私は、納得済みで登録したことを話して、なんとか両親の同意は得た。 だが、彼の家族は、私や両親だけでなく、子どももいる。 登録するときはまだ生まれていなかった娘に 骨髄移植のときには、お父さんは入院して手術をするんだよ、と 説明すると、半泣きになって「いやだ」と言う。 骨髄移植がどうして必要なのか説明しても、娘には 父親が背中に穴を開けられるということが納得できない。 時間をかけて、自分の意志を伝えるしかないね・・・ 夫婦ふたりで話し合いながら、家族の同意を得る難しさを知った。 骨髄移植には、コーディネーターの方がいて いろいろな手続きや、連絡を受け持ってくれる。 適合検査や健康診断も、この方と相談して 日程を調整しながら受ける。 だんなの仕事は、平日休みなので病院にも行きやすかったが 普通の会社員では、休みをとるのも大変なことだろう。 検査はすべて異常なしで、いよいよ最終同意をするところまですすんだ。 そうしたら、もう「途中でや~めた」はできない。 最終同意の後、患者さんは骨髄移植のための準備に入る。 骨髄移植ができないと、患者さんの命があぶない。 もちろん、彼の意思が変わることは無いのだけれど 何かの事故や病気になって、骨髄移植ができないということに ならないよう、外出や普段の生活に注意を払うようになった。 彼の身体は、自分だけのものでなく 患者さんの命を背負ってもいるのだ。 いくぶん、緊張した生活が続いた。 だが、それはある日突然終わった。 都合により、コーディネートを続ける事ができなくなりました ・・・そう連絡が届いて、彼の骨髄提供は中止になってしまったのだ。 これは、最悪か最良かどちらかの状態が 患者さんの身に起きたという知らせである。 「間に合わなかったのかしら」 「薬の治療が効いたのかもしれない」 やりきれない思いがした。 そして、今年になって 2回目の「型が合いました」という連絡がきた。 「今回も急ぎかな」 通常は145日ほど、コーディネートの期間があるのだが 今回は80日。 4月のスケジュールを睨む彼。 だが、今回は前回と違った。 花粉症の薬を服薬している者は適格ではないと書かれてある。 「この4年間で、規制が厳しくなったみたいだね」 電話で確認すると、やはり駄目だった。 彼の場合、花粉症の季節は骨髄提供ができない、、というわけだ。 前回と違うのは、これだけではなかった。 「骨髄バンクから、連絡がきたんだよ」 娘に告げると 「白血病の患者さんを助けるためだね」 ちょっと顔をしかめて、娘はうなずいた。 4年前は泣いていた娘に、機会があるごとに 白血病の患者さんの話をし、テレビを見、説明をしてきた。 父親がしていることはどういうことなのか 娘なりに納得してくれているのかな、、と 今回のことで確認できたように思う。 私も、末っ子が大きくなって 入院しても、子どもだけで家の中が守れるようになったら ドナー登録するつもりでいる。 登録は、骨髄提供ができなければ意味がない。 何かの都合でダメになることが無いよう できるだけ障害のない状態になってから、登録したい。 あと、もう少し。
by sofia_ss
| 2005-01-27 11:00
| いろいろと
|
Comments(0)
|
ファン申請 |
||